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簡単な登場人物(すべて仮名)
・信天翁(自分) 
・アイカワ(女性) 面接をした人。コスメ(死化粧)専門
・クワジマ(女性) ベテラン納棺師。湯灌、着付け、コスメまでOK。
・タカス(女性) 同上。髪の毛黒いのに眉毛だけ何故かライトブラウン。
・フジカワ(男性) 同時期くらいに面接受けた人。けどこっちの方が経験豊富。

10月3日以降連絡は全くなし。
仕方がないので再度連絡をし、今度は留守電にメッセージを残す。

「信天翁ですが一体いつになったら連絡が頂けるんでしょうか?」

その後折り返しの電話がある。
が、かけてきたのはアイカワではなくクワジマ。

ク 「あ、信天翁さん?お久しぶりです~。クワジマです」
信 「どーも。ご無沙汰しております」
ク 「フジカワさんからアイカワさんと連絡が取りたいと仰ってたんそうなんですが」
信 「えぇ。そうですね。いくら電話しても留守電。折り返しの電話もなしなので」
ク 「で、アイカワさん、ちょっと忙しくて連絡できないので私が代わりに連絡しました」
信 「はぁ・・・」
ク 「結論から言わせていただきますと、研修期間での信天翁さんの仕事ぶりから向いていないという事で、今回は採用しないという事になりました」

????

信 「はぁぁ?!!なんすかそれ!全然そんな話聞いてないですよ!!」
ク 「いや、事前に研修があってそれを見て採用するかしないか決めるということだったはずです」
信 「いやいやいや!面接の時にそんな事、1個も聞いてないっすよ」
ク 「でも、そういうことなんで」
信 「つーかそれ解雇ですよね?」
ク 「解雇ではないと思いますよ」
信 「こちらは面接時に研修があるのは聞いていましたけど、それは既に採用されて今までの事が研修だと思っていたんですが?」
ク 「でも、契約書とか交わしてないですよね?」
信 「そうですが・・・。こちらは研修期間がどれくらいかとか、研修中の給料がいくらかとかなんも聞いてないんですよ?!つーかこれ不当解雇ですよ?」
ク 「いや、不当解雇ではないですよ」
信 「とりあえずこれから労働監督署に行ってきますんで」
ク 「あぁ。どうぞ」
信 (ブッチーーーン!!)「失礼いたします!」

自分の中の黒いものがぐるぐると動き出した。
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簡単な登場人物(すべて仮名)
・信天翁(自分) 
・アイカワ(女性) 面接をした人。コスメ(死化粧)専門
・クワジマ(女性) ベテラン納棺師。湯灌、着付け、コスメまでOK。
・タカス(女性) 同上。髪の毛黒いのに眉毛だけ何故かライトブラウン。
・フジカワ(男性) 同時期くらいに面接受けた人。けどこっちの方が経験豊富。

仕事の連絡を教えてもらえなくなったので、頼りの綱のフジカワに「明日の仕事の予定ってどうなってます?」とメールを送ると

「信天翁さんは休みのようです。今後どうなっていくのか分かりませんが。」

・・・?
とりあえず自分は休みらしい。
その時は「人手が足りているのだろう」と楽観視していた。

が、その後も仕事の連絡は全く来ない。
時々フジカワにメールで尋ねてみるが「俺もよくわかんない」と頼りない返事。

仕方がないのでアイカワの電話にかけてみるも、留守電。
「着歴残るから折り返しあるだろう」と思ってた。
が、3日経っても連絡はない。
もう一度かけてもまた留守電。
同じように折り返しの電話はない。

派遣に登録していたのでその間は派遣で働いてた。(今もだけど)

ある日、フジカワからTEL。
信 「うぃーっす。久しぶり」
フ 「うん。久しぶり」
信 「あんさ、どうなってんの?アイカワさんから一切連絡ないんだけど
?」
フ 「え?マジで?この間『連絡しないとねぇ』って言ってたけど」
信 「きてねーよ。TELしても留守電で折り返しもねぇし」
フ 「それだけど、その電話もうアイカワさんのじゃなくって会社の電話なんだよ」
信 「・・・はぁ?!」
フ 「でも着歴は残るはずだから解ってるはずなんだけど・・・」
信 「つーか、自分もういらねって事?」
フ 「うーん。・・・今他の仕事してる?」
信 「派遣にいっとるわ。今も給料受け取り待ちじゃ」
フ 「信天翁さんは今もこの仕事、やりたい?」
信 「・・・自分が自発的にやりたいと思った仕事だからな」
フ 「そっか。でも、たぶん諦めたほうがいいよ。今戻ってきても多分周りと上手くやってけないでしょ」
信 「そりゃ不信感で一杯だからな」

そんな事をだらだら話して

信 「お前に非があるわけじゃないのになんか当たって悪い・・・。とりあえずアイカワさんに信天翁が連絡を待ってますって伝えといて」
フ 「わかった。じゃあまた」
信 「うぃー。また」

これが10月3日の事。
未だアイカワから連絡はない。

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簡単な登場人物(すべて仮名)
・信天翁(自分) 
・アイカワ(女性) 面接をした人。コスメ(死化粧)専門
・クワジマ(女性) ベテラン納棺師。湯灌、着付け、コスメまでOK。
・タカス(女性) 同上。髪の毛黒いのに眉毛だけ何故かライトブラウン。
・フジカワ(男性) 同時期くらいに面接受けた人。けどこっちの方が経験豊富。

その日の仕事は自分、タカス、フジカワの3人。
仕事終わりの車の中。
タカスさんはフジカワさんに向かって今日の反省点と明日の予定を話している。
自分の方には話しかけない。
まるで存在しないかのように。

その日の仕事は2件あってタカスさんは「基本は2人でやってもらうからね」と言っていたが、結局ご遺族立ち会いの湯灌は「ちょっとどいてて。あとはやるから」と言って、すべてフジカワとやってしまった。

ふと思った。
『自分、なんだ?』と・・・。

その後の儀式に不必要な物とゴミを持ってそっと会場から出る。
エレベーターの中、少し泣きそうになったけどみっともないから泣かない。
葬儀屋さんに「終わった?」と聞かれ、「今、納棺の最中です」と最上の笑みで返事をする。

その日から仕事の連絡がぱったり途切れました。

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※前回のあらすじ※
面接を受けてから1ヶ月後、やっと納棺師の仕事がやってきた。
けど具体的な事は教えてもらえない。


簡単な登場人物(すべて仮名)
・信天翁(自分) 
・アイカワ(女性) 面接をした人。コスメ(死化粧)専門
・クワジマ(女性) ベテラン納棺師。湯灌、着付け、コスメまでOK。
・タカス(女性) 同上。髪の毛黒いのに眉毛だけ何故かライトブラウン。
・フジカワ(男性) 同時期くらいに面接受けた人。けどこっちの方が経験豊富。

自分は3人の女性スタッフに基本的な事を教わりました。
が、全員言う事やる事全く違う!

アイカワさんは湯灌をした事がないので、最初に故人様のお顔を濡らして洗顔料を泡立てて顔そりをしてくださいと言う。
クワジマさんは顔は濡らさず、洗顔ブラシで洗顔料を泡立てて決まった順番で泡を置いていき、泡を置いた順番で顔そりをする。
タカスさんも基本はクワジマさんと一緒だが、順番が違う。

それぞれに教えてもらい、どれが正しいのか解らず、実際やってみて「そんなやり方教えてないけど?!」と怒られる。

死装束の着付けも同様。 最初に教えてもらったやり方でやると「何でそんなやり方なの?」と責められる。
そして肝心な事、ご遺族の方へのお声掛けや対応の仕方なんかは教えてもらえない。

「今日は実際ご遺族の前で1人でやってもらうからね」と言われ、緊張で吐きそうになりながらやろうとすると、途中で「後やるから後ろで見てて」と言われ、すべて終わった後、

「今まで何見てたの?私が『見ててね』って言ったのは、『見て覚えて』っていう事なのよ?ぼんやりしてないでよ」とクワジマさんから怒られる。

納棺師の仕事スキルの一つに「エスパー」があると仰るのか?

そして「信天翁さんはやる気はあるけどやる気しかない」

仕事を少しずつするたび、段々こちらに声を掛けられることも少なくなり、次の仕事の予定も直接教えてもらえず、フジカワさんに帰った後メールで確認する様になり始めました。

そしてその日はやってきた。

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さて、先日管理人はいわゆる「不当解雇」にあいました。
もちろん会社側は認めてません。
向こうはもう決着がついたと思っているでしょうがあいにく管理人、執念深い。
ので、事の一部始終(多少はしょりますが)を書いてみようと思います。
もし、労働問題に詳しい方いらっしゃったらアドバイスお願いします。

簡単な登場人物(すべて仮名)
・信天翁(自分) 
・アイカワ(女性) 面接をした人。コスメ(死化粧)専門
・クワジマ(女性) ベテラン納棺師。湯灌、着付け、コスメまでOK。
・タカス(女性) 同上。髪の毛黒いのに眉毛だけ何故かライトブラウン。
・フジカワ(男性) 同時期くらいに面接受けた人。けどこっちの方が経験豊富。

自分がこの会社に面接に行ったのは6月下旬。
その1週間後、仕事の見学をさせてもらい、「やってみます」と伝えると会社側から「では仕事が入ったら連絡します」との事だった。

7月下旬。 アイカワさんから「遅くなってすみません。やっと仕事入り始めたんで来れますか?」とTELがある。
それまで派遣で繋いでいた自分。
もちろん「行きます」

ア 「で、制服がまだないので、白のシャツと黒のパンツで来てください」
信 「わかりました」
バイト募集のところには制服貸与とあったが、出来たばっかの会社らしくまだ作ってないらしい。

仕方ないので自腹で買う。

事務所に行くとクワジマさんから「今日はとにかく見てて。どんな事をしているか仕事の流れをつかんで」と言われる。

葬家立ち会いの湯灌~納棺式では「見ていて」と言われても間近で見る事は出来ない。

間近で見る事が出来ないという事は、全体的には何をしているかは解るが、細かい部分で何をしているのか解らない。
どうやってご遺体を洗っていくのか、どんな順番で洗っていくのか、手順が解らない。
もちろんマニュアルもない。
ひたすら見稽古なのだが、完璧に見る事さえできない。

これが後々自分を追い詰めていく事になる。

その日からいくつかの現場に行くようになり、湯灌の準備や死装束のセットなどはできるようになった。
湯灌が終わった後の死装束の着付け、旅支度の用意までなんとかできるようになった。

が、肝心の湯灌の仕方や納棺式の進め方などは相変わらず「見ていて」と言われるだけ。

そんな日々が8月中ごろまで続く。

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信天翁
物作ったり、時々売ったり。
人になりきれてません。
ゴス王子とパンク王子。
メンタル弱めで憑かれやすいそう。
鬱と婦人病と長年お友達。
普通のお友達も欲しいです。


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